マルタ共和国に観光や語学留学目的で訪れてみたいけど、治安が気になるという方は多いかと思われます。
当記事では、マルタ共和国の治安について客観的なデータと筆者が実際に住んで体感した印象をもとに紹介しています。
関連記事:マルタ共和国の基本情報について解説 言語や物価から観光地まで
マルタ共和国の治安に関するデータ
マルタ共和国は非常に小さな国であるため、「イギリスのエコノミスト誌が公開している世界平和度指数」や「World Population ReviewのSafest Countries in the World 2023」などでは有用なデータとして活用できないためランキングなどから除外され、一目で分かるような指標は得難いものとなっております。
古いデータを見てみると、「EUトップクラスに治安が良い」「世界的にみても、治安の良さなら上位2割以内に入るのではないか」ということが分かります。
また、外務省をはじめとした権威ある機関から、SNSをはじめとした口コミ情報まで幅広く調べてみても、「マルタ共和国の治安はかなり良い」ということが分かります。
外務省 海外安全ホームページにてマルタ共和国の危険情報を確認してみても、警戒レベルはもっとも低く(もっとも安全)設定。
ただし、軽犯罪に巻き込まれる可能性はあるようで、以下の点に注意するよう記載されていました。
1 一般に治安は良く、凶悪な犯罪はほとんどありませんが、スリ、窃盗、車上荒らし等の被害があります。
2 犯罪被害危険地域
パーチャビルは若者を対象とした娯楽施設が集中している繁華街で、傷害事件が発生することがあるほか、麻薬が流通しているとの情報もありますので、夜間は注意を要します。3 防犯対策
引用元:マルタ安全対策基礎データ ‐ 外務省 海外安全ホームページ
貴重品、現金等をホテルのセキュリティー・ボックスに預けて外出する、車の中に貴重品等を残さない、治安が良くないと言われている場所には近づかないなどの一般的な注意は必要です。
マルタ共和国に住んで、実際に治安を体感してみた感想
筆者はこれまで数多くの国を訪れてきましたが、マルタ共和国は上記でデータが示しているように、かなり治安が良いように感じました。
私自身、マルタ共和国で身の危険を感じるような経験をしたことは一度もありません。
マルタ在住日本人も「ヨーロッパの中では、ダントツに治安が良いのではないか」と口をそろえています。
治安面は「観光」「語学留学」「移住」など目的を問わず、誰しもが気になる重要なポイントですが、幸いなことにマルタ共和国に関してはそこまで神経質になる必要はないでしょう。
マルタ共和国の治安の悪いエリア
マルタ共和国は国全体として見るとかなり治安が良いのですが、半径1㎞程度のスポット単位で見ると、やや危険な地域も存在します。
世界トップレベルに治安の良い日本にも、「新宿区・歌舞伎町(東京)」「川崎市・川崎区(神奈川)」 「大阪市・西成区(大阪)」などの犯罪発生率が高い地域があるのと同じことです。
当然のことながら、マルタ島にもいくつか気を付けるべき場所がいくつかあります。
まず、真っ先に考えられるのが「パーチャビル(Paceville)」と呼ばれるマルタにおけるクラブ街です。
ここでは、「スリ」や「喧嘩」などの軽犯罪に巻き込まれる可能性があるため、やや注意が必要です。
とはいえ、ヨーロッパの歓楽街にしてはかなり安全な部類に入り、日本の深夜の渋谷や新宿、六本木の方が危険に感じます。
また、マルタ島の南東にある「マルサシュロック(Marsaxlokk)」のサンデーマーケット(日曜日の朝市)は有名ですが、ここでスリ被害にあう日本人も多いとのことです。
そして、マルタ共和国でもっとも危険だと言われる地域が「アルバートタウン(Albert Town)」です。
アルバートタウンはバレッタ近くのマルサと呼ばれる工場地帯にある地域で、ドラッグの売買や売春行為などが行われていると言われる危険なスポットです。
日本人がこの地域を訪れる必要に迫られることはほぼ無いと思われ、筆者の知り合いに聞いてみても「アルバートタウンに行ったことがある」という人は一人もいませんでした。
とにかく近づかないことが賢明です。
マルタ共和国に人種差別はあるのか?
マルタ共和国はヨーロッパの中では、極めて人種差別の少ない国として知られています。
ちなみに、筆者はマルタ共和国で直接的な人種差別を経験したことがありません。
ただし、「人種差別が全くないか」と問われると、無いとは言い切れません。
筆者も実際に「マルタ共和国で人種差別を経験した」という日本人の話を聞いたことがあります。
マルタ共和国における人種差別事情については以下の記事に詳細に記してあるので、興味のある方は読んでみてください。
関連記事:【マルタ共和国】日本人に対する人種差別はあるのか?口コミや実体験をもとに紹介
その他に気を付けたいこと:交通事故
治安の話題とは少し異なりますが、マルタ共和国においては犯罪被害より「交通事故」に気を付けた方がいいかと思われます。
EU(ヨーロッパ連合)が2021年12月に発表したレポート「National Road Safety Profile – Malta」によると、ルーマニア、ラトビアに次いで「ヨーロッパ最低レベルの交通インフラ」であると厳しい評価を受けています。
マルタ共和国の道路は海沿いの大通りなどを除くと、基本的に狭く入り組んでいる場所が多いため、歩道が整備されていない箇所も散見されます。
治安面に気を配るのはもちろん大切ですが、交通事故にもじゅうぶん気を付けましょう。
まとめ
以上、マルタ共和国の治安情報でした。
基本的には、ヨーロッパの中では極めて治安の良い部類に入り、必要最低限の警戒感を持って行動していれば大きなトラブルに巻き込まれる可能性は低いです。
旅行でも留学でも、楽しめること間違いなし!
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